「経営の安心を育む」業務の進め方とは

第三者委員会 報告書要旨

日本を代表する製造業における不正が発覚した問題で、2023年12月20日に第三者委員会の報告書が公表されました。

第三者委員会が指摘した不正行為の原因
直接の原因と背景
1 過度にタイトで硬直的な開発スケジュールによる極度のプレッシャー
2 現場任せで管理職が関与しない態勢
3 チェック体制の不備
4 法規の不十分な理解
5 現場の順法意識の希薄化、認証試験の軽視
問題の真因
1 対策を講じずに短期開発を推進した経営
2 開発部門の組織風土
再発防止策の提言
1 幹部から従業員に対する反省と決意表明
2 開発・認証プロセスの見直し
(注)調査報告書より抜粋 日経新聞 2023年12月21日付

過度の信頼性とは

人やモノが疑う余地なく判断の拠り所となり、確認(チェック)することなく進めてしまう行為
・大丈夫と思う気のゆるみ心が注意を怠り大事を引き起こしている。
・果たして、役割として「検査すること」が決まっていなかったのだろうか。
・また仕事としての役割ではなかったのか。
・管理の曖昧性なのか。
・結果として管理者または担当者の役割=責任及び分担=権限が不明瞭ではなかったのか。
大事に至った真意は当事者でないと分かりませんが、企業における分掌の「曖昧性」に着目して目に見えにくい部分及び決めごとを明瞭化することが喫緊の課題となっています。
企業の弱点の1つと言えます。

対応策の提案

「過度にタイトで硬直的な開発スケジュールによる極度のプレッシャー」に対する対策があります。

硬直的とは
筋肉がこわばってからだが曲がらなくなること。(思い込みが強く態度、方針などが状況が変化したにもかかわらず、変わらないこと)と辞典にあります。ここではうまい労務管理の有り方を論じます。

1.労務管理の改善
基準法に照らして「働き方」の1つとして、戦術的時間の設定を第一として厳守することを明確にする(決め事をつくる・評価法を取り入れる)。
2.目標の定量化
目的に対する目標を定量化する。無限の力は「時間内」達成が「火事場の力」を引き出す力になります。
3.マネジメントの強化
現場任せが重要で管理者ができない事例は管理部門からマネジメントのできる人を就けることで解決できる例があります(若手または定年延長者をつける、但し以下の管理点が分かる人)。
4.PDCAの実施
開発のPDCAを具体的テーマに対して計画(企画)をテーマ別に、一人ひとりに対して実行し、掛け算としてQCD評価プラス予定時間、金、モノ、情報+αの問題点、要望事項を要求、ディスカッションして担当を決めさせる。
5.情報のオープン化
全てオープン活動にする。何を、どのように、いつまでに、を一人ひとりに作らせて、成果絵にする。
6.定量評価の必要性
定量評価は必須条件で一人ひとりと契約して行う。

以上、成果があった事例(高次のO.J.T.)を紹介しましたが、外せないことは管理状態(定量=時間管理)になっていないことです。

労務管理の改善

決め事を作ると共に、評価法を付け、管理状態にする。
常の目標「無欠点状態」を保つのがマネジメント管理者の役割。

システム科学ではその解決方法を持っています。